2024年12月29日
リゾートバイトは、多くの人が短期間で稼げる魅力的な仕事として捉えています。
観光地での勤務や、住み込みで生活費がかからない点に惹かれる人も少なくありません。
しかし実際のリゾートバイトには光と影があり、一部の人にとっては苦い思い出となることも。
本記事ではリゾートバイトを検討している方に向けて、その現実を赤裸々にお伝えします。
さらに、実際にリゾートバイトを経験した二人の体験談も紹介します。
リゾートバイトの広告には「未経験歓迎」「高収入」「観光地での楽しい生活」といった魅力的なフレーズが並びます。
しかし、実際の現場はそれほど甘くはありません。
例えば、以下のような現実が待ち受けていることがあります。
リゾートバイトの多くは、繁忙期の観光地での業務です。
特に夏休みや年末年始は観光客が殺到するため、シフトは超過密。
休みの日も他のスタッフの欠勤をカバーするために出勤を求められることも少なくありません。
体力的にも精神的にも疲弊してしまう人が多いのが実態です。
さらに、忙しさのあまり食事や休憩時間が削られるケースもあります。
上司や先輩からの厳しい指導にプレッシャーを感じることもあるでしょう。
一見便利そうな住み込み環境にも注意が必要です。
古くてボロボロの寮や、他人と共同生活を強いられるケースが一般的。
プライバシーが確保できないストレスや、騒音トラブル、人間関係の問題などが発生することも珍しくありません。
特に人間関係のトラブルが発展すると、住む場所自体が居心地の悪い空間になります。
これが仕事のストレスと相まって、精神的な疲れを増幅させる要因となることもあります。
住み込みで生活費が抑えられると考えていても、実際には交通費や食費などの自己負担がかかる場合があります。
寮費や光熱費が天引きされることもあり、給与が思ったほど残らないことも。
特に繁忙期以外の閑散期では勤務時間が減り、収入が不安定になることがあります。
また、現地での交友関係が広がることで、予想以上に交際費がかかる場合もあります。
求人情報に記載されている条件と実際の内容が異なるケースも多々あります。
「週休2日」と記載されていたのに実際には月に数日しか休めない、給与の支払いが遅れるといったトラブルも報告されています。
また、勤務先によっては契約内容が曖昧で、急なシフト変更や労働時間の延長を強いられることもあります。
これらの状況に不満を感じても、短期契約のため我慢せざるを得ないことがほとんどです。
リゾートバイトは誰にでも向いているわけではありません。
広告の魅力的な言葉だけに囚われず、現実に適応できる特性を持った人が成功しやすいのです。
以下の現実に直面する準備ができている方に向いています。
リゾートバイトは非日常的な環境での仕事です。
土地勘がない場所での生活や、慣れない文化やルールに順応する力が求められます。
この適応力があれば、どんな状況でも楽しみを見つけることができるでしょう。
さらに、自分を新しい環境に馴染ませることで、周囲との関係を円滑に保つ能力も必要です。
仕事や共同生活でのストレスは避けられません。
突発的な問題やトラブルが発生しても冷静に対処し、自分を律することができる人が長く働ける傾向にあります。
時には問題を解決するために周囲と協力する姿勢が求められることもあるでしょう。
リゾートバイトでは、スタッフ間の連携が不可欠です。
初対面の人とすぐに打ち解けられる明るさや協調性がある人は、スムーズに人間関係を築き、仕事を効率的に進められるでしょう。
また、対人スキルが高いことで、職場の雰囲気を良好に保つことにも貢献できます。
長時間労働やハードな業務が多いリゾートバイトでは、健康管理が重要です。
十分な睡眠やバランスの取れた食事を心掛け、自分の体調をしっかり管理できる人が向いています。
さらに、疲労が蓄積しやすい業務においては、適切に休息を取るタイミングを見極めることも大切です。
リゾートバイトを通じて何を得たいのか明確な目標を持っている人は、それを達成するために努力を惜しみません。
短期的な収入、観光地での経験、人脈作りなど、目的がある人ほど充実した時間を過ごせるでしょう。
さらに、目標を持つことで困難な状況にも耐えるモチベーションが得られます。
リゾートバイトに興味を持ったのは、友人が「楽しいよ!」と話していたからでした。
大学の夏休みを活用して、海沿いのリゾートホテルで働くことに。
初めはワクワクしていましたが、現実は想像以上に厳しかったです。
毎日、朝から晩まで清掃や配膳業務に追われ、終わる頃にはヘトヘト。
寮も古い建物で、虫が出たり、隣の部屋の声が丸聞こえだったりで全然休まらない環境でした。
唯一の楽しみは、仲間と一緒に過ごす時間でしたが、それも体力が尽きるほど働いてしまうと十分に楽しむ余裕がありませんでした。
(22歳・大学生)
地方のスキー場でのリゾートバイトを選んだのは、スキーが好きだったからです。
しかし、仕事が始まるとその甘い期待は裏切られました。
朝から晩までの長時間勤務に加え、休憩時間も短く、雪かきや重労働が続きました。
また、寮は4人部屋でプライバシーは皆無。
同室の人と性格が合わず、ストレスが溜まりました。
さらに思ったより給与が低く、交通費も全額自己負担だったため、貯金が思っていた程できませんでした。
唯一の救いは、スキー場で滑る時間を少しだけ取れたことでした。
(25歳・フリーター)
リゾートバイトは、時に広告や周囲の話から得られるイメージとは大きく異なる現実があります。
過酷な労働環境や予想外の費用負担、人間関係のストレスなど、多くの課題が伴うのが事実です。
一方で、適性のある人や目的を明確に持っている人には、一定の満足感を得られることもあります。
もしリゾートバイトを考えているなら、自分の適性やリスクを十分に理解した上で決断することが重要です。
安易な期待を抱くのではなく、冷静に情報を集め、後悔のない選択をしてください。
佐保 健太郎
「住み込み」に特化した求人サイトのライフジョブを運営。 リゾートバイトや出稼ぎ求人、寮付きの求人をご紹介しています。 学生時代からリゾートバイトや期間工の仕事を複数経験。 出身は兵庫県、特技はお菓子作り。